人月問題の深堀り

ソフトにかかる工数への対価ではなく、
ソフトそのものの価値で対価を得ること。
すなわち、人月ビジネスからの脱却。
Colonyが大切にしている価値観について前回の記事でお伝えしました。今回はその内容をもう少し掘り下げていきます。
他の業界と同じように、IT業界は常に人手不足です。
特にソフトウェアエンジニアの人手不足は圧倒的です。
人が足りないのに技術が必要な業界はどうなるのか…
結果、前回お伝えしたような人月ビジネスのようなことが起きてしまいます。
新人であれベテランであれ、要求仕様書通りに作ることが出来れば、ソフトそのものではなく人月で見積もりが出ることにつながっています。
もちろん、誰でも作れるソフトは納品も早く使い方もシンプルかもしれません。ただし、ここでひとつ懸念が生まれます。
それは、メンテナンスです。

実は、上記のような人月で見積もられたソフトの多くは、新しい機能やアップデートが必要になった際に、別途料金がかかります。つまり、制作費とメンテナンスは別ということです。
ソフトウェアである以上、必ずアップデートは必要ですし、最初の仕様書(RFP)だけで、依頼側がやりたいことを全部書き上げるのは高い技術と作業時間が必要になります。
実現したいことは明確に決まっていたとしても、それをどんなシステムにしたいかという定義にまで落とし込むのはとても難しいものです。
ある程度方向性に合わせてプロトタイプを作り、段階を踏んで完成に近づけていくことが、本当に満足度の高いソフトウェアになるのではないか?ということを小林は考えていました。
では、これを人月で実現するとしたらどうでしょうか?
一度渡した仕様書で見積もりを作成し、変更をかけたい時には常に費用が発生することになり、依頼側に負担がかかる事態になります。
ソフトウェアを導入したいと考えている企業や、事業主の方は多くいます。ただ、どうしても導入にあたっての初期費用や上記のようなメンテナンスの件も踏まえると、ソフトウェアは高額なものというイメージがあり、ためらってしまうという話をよく耳にします。
ソフトを使うことで、業務の効率性や企業工数の削減を目指しているのに、ソフトを導入することが金銭的に負担になってしまったら、本末転倒です。
そこで、ソフトウェアをもっと身近にしたい!
という思いから、
①初期制作費用を抑えるにはどうしたらいいか
②仕様変更やアップデートの高額なメンテナンスをなくせないか
この2つを実行することに使命感を感じ、
実際に動き始めました。
Colony創業物語③へ続く…
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