類似画像をサクサク検索!AI導入で自動タグ付け&無制限格納可能なアプリを開発

最近ますます注目を集めているAIを活用して、画像ストレージアプリを開発したのでご紹介します。誰でも簡単に使えて容量は無制限。AIの判定で類似画像を次々に表示する機能を持たせているので、クライアントとの打ち合わせにも使いやすいアプリを制作いたしました。

SNSやリリース用に画像ファイルをたくさん抱える店舗経営者さんや、同様の写真を大量に扱う建築・不動産会社の方にもおすすめのアプリ。機能や開発の背景を詳しく紹介します!

開発の背景

「前撮ったあれ、どこだっけ?」ってなること、ありませんか?

正直、写真って撮った瞬間に安心しちゃって、その後にどこに保存するとか、どんなタイトルで保存するとか、後々のことを考えたらやっておくべき管理の手間をかけるのがちょっと面倒なんですよね。写真の在り処が分からなくなってしまうことって少なくありません。

「写真を撮ると同時にタイトルやタグ付けして保存できるストレージアプリがあったら便利になるかも」

その発想から、AIが画像を識別して自動でタグ付けをおこなうこのアプリが生まれました。実際、実務でもかなり使えるアプリに仕上がったと自負しています。

どんなシステム?

例えば、当社がサポートしている建築関係のお客様は物件ごとに用意したフォルダにいくつもの写真を入れていくフローだったんですが、施主さんとの打ち合わせでイメージを固めていくときに「いいキッチンの写真があって…」とお見せしようとしたときに、いくつもの物件(フォルダ)を抱えているために「あれ、あの写真どこだっけ」と混乱してしまうことが多かったそう。

ピンタレストのように類似画像をたくさん表示してくれたり、スムーズに目当ての写真を検索できればいいのに、という着眼点から研究をスタートしました。機能は以下の3つです。

 1.写真の在り処がすぐにわかる:AzureのComputerVisionを活用
 2.無制限の容量で保存しやすく:Azure Blob Storageで無制限に保存
 3.効率よく類似画像を表示する:自動&手動タグ付けに応じた自動表示

ここからは、この3つの機能をもっと詳しく紹介します。

AzureのComputerVisionを活用

Googleフォトのように、すでにたくさんのストレージサービスが運用されていますが、手動でタグを付けていくのはとても面倒です。そこで考えたのが、「自動でタグ付けするAIを活用したシステム」でした。

画像解析に活用したのはAzureのComputerVision。もちろん手動でのタグ付けも可能ですが、アップした時点で自動的にタグ付けをおこない、後々の検索や類似画像の表示を可能にしています。

クラウドサービスを使ったことがない方でも簡単に使えるので、実用性の高い機能を搭載できたと感じます。

Azure Blob Storageで無制限に保存

事業や実務に使えるアプリを開発しようと考えていたため、もちろん容量は無制限にしたいところ。使用したサーバーはAzure Blob Storageです。安価で安心なサーバーを選びました。

当社が以前出資していたカフェでもSNSや店内のPOPなどたくさんの写真がLINEやメールで飛び交い、Googleドライブはすぐにいっぱいになっていました。お店の写真って意外とすぐに溜まってしまうので、どれだけ容量があっても足りなくなるものですね。

こうした店舗の運営者さんや営業の担当者さんには分かっていただける悩みかと思います。容量無制限で検索しやすいストレージ、魅力的ですよね。

自動&手動タグ付けに応じた自動表示

すでに搭載していた自動タグや手動タグをベースに、類似した写真をどんどん表示していくようプログラムを組みました。ピンタレストのようにストレスフリーで参考画像があふれ出てくるイメージです。

先ほど紹介した建築関係のお客様のように、「こういうイメージもっとない?」といったやり取りが頻発する業界の方にはとてもおすすめの機能。しかも「キッチン」と調べればキッチンの画像が検索できたりもするので、使い勝手は抜群にいいです。

今後の展望

今のところは店舗だったり建築関係の業種だったりをユーザーとして想定していますが、たくさんの画像を扱い、その管理が煩雑になりやすく、類似画像が表示されるとありがたい、というシーンはたくさんありそうなので、もっと多くの方にも使ってみてほしいです。

まとめ

AIを搭載して写真を自動で分類する機能は、思った以上に便利で驚きました。画像解析の技術が向上しているので、自動タグ付け機能だけでも十分に写真の整理ができてしまいます。

容量を気にせず保存できて、後から見返すときにはすでに整理されている、という状態が理想だったので、そのとおりの出来栄えに仕上がってよかったと感じます。もし質問やアイデアがあったら、気軽にコメントしてください! 参考になっていれば嬉しいです。

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